普段、中学生の子どもが、なかなか家で勉強をしてくれない場合には、親として非常に悩みますよね…。
小学生までは、内申点など高校入試に関わる成績はありません。
しかし、中学生になると、たいていの都道府県では、中1の成績からが内申点に含まれます。
そうすると、勉強していない姿を見ると、つい、「勉強しなさい!」などと言ってしまっていますよね。
中学生にもなると、「今やろうと思ってたのに、やる気がなくなった!」などと反発されるというのがオチですよね…。
そうは言っても、「何も言わなければ勉強しない」「勉強するように言うと反発される」。
このような状況に、親としては、中学生の子どもの勉強への親の関わり方に非常に悩むのではないでしょうか。
そこで、ここでは、中学生の勉強について、親の関わり方はどうあるべきなのかについて、詳しく見ていきたいと思います。
[quads id=1]中学生の勉強への親の関わり方は?
中学生の勉強には、基本的に親は関わらないことが望ましいです。
内容には直接触れないのが良い関わり方です。
特に、以下の4つの点に注意が必要です。
- 勉強自体には関わらない
- 管理だけを行う
- 自己肯定感を高めてあげる
- 環境を与えてあげる
勉強自体には関わらない
小学生のように、一緒に勉強したり、答え合わせをしたりし続けていると、自分の意志では勉強しなくなってしまいます。
また、実際問題、ある程度の学習内容のレベルになってくると、一般家庭のお父さんお母さんでは、教科によって、教えること自体が困難になる可能性があります。
そうすると、下手に関わることで、信頼を失ってしまうことや反発を招くことにもなりかねません。
もちろん、勉強自体を見るのではなく、親子の会話として、勉強について話しあったりするのは、問題ありません。
管理だけを行う
上記で述べたように、勉強の内容自体には、触れないほうが良いです。
しかし、管理については、行ってあげたほうが良い場合もあります。
自分で計画を立てて、しっかりと取り組むこことができているのであれば、余計な口出しはしない方が良いでしょう。
しかし、自分で計画を立てて取り組むことが難しい場合には、計画を立てることを手伝ってあげたり、計画に対しての振り返りをしてあげたりするのが良いです。
管理を行うということの中には、達成した際に物やご褒美を与えるというのも含まれます。
物で釣るのは良くないように思えるかもしれませんが、やり方を間違えなければ、有効な手段となります。
約束した目標を達成できた際に、何かが得られるというのは、モチベーションにもつながります。
ただし、与え過ぎてしまうと、物で釣らないと動かなくなってしまうので、注意が必要です。
自己肯定感を高めてあげる
自己肯定感を高めてあげるためには、普段からの接し方が重要となります。
自己肯定感が低くなってしまっている子どもは、勉強だけでなく、物事全般に対して、「やってもどうせできない」と思ってしまうのです。
教育心理学には、ピグマリオン効果と呼ばれるものがあります。
これは、実際に、期待を込めた生徒と、期待の込められなかった生徒では、成績の伸び方が違うという結果が出るというものです。
逆にゴーレム効果というものでは、反対の結果が出ると証明されているのです。
日本でも、昔から、言霊と言われるように、掛けてあげる言葉によって、育ち方は変わっていきます。
植物でも、良い言葉を掛けたほうが、しっかりと成長します。
そのため、普段から、期待を込めて接してあげて、自己肯定感を低くしないようにすることが重要です。
環境を与えてあげる
勉強には、環境が非常に重要です。
例えば、小さな妹や弟がいるのであれば、自分の部屋がなければ、騒がしくて勉強できないといったこともあるかもしれません。
また、教材などを買い与えることも必要となるかもしれません。
塾や家庭教師など、指導者を付けてあげる必要があるかもしれません。
環境を与えてあげられるのは、子どもの親しかいないのです。
このように、中学生の勉強には、親の関わり方としてはノータッチが望ましいです。
では、中学生の勉強に親が過保護・過干渉になるのとどのようなリスクが考えられるでしょうか。
[quads id=1]中学生の勉強に親が過保護・過干渉になるのは危険?
中学生の勉強に親が、過保護・過干渉になることは、成長の阻害につながります。
勉強していない様を見ると、我が子のことなので、ついつい心配になって、口うるさくいってしまいがちです。
しかし、出来る限り成長を見守ってあげることが重要です。
なぜなら、中学校の勉強の先にある、将来の成長のためになるからです。
「ハイハイ」から、初めて2本の足で立てるようになったとき、自分で立ち上がるのを、やさしく見守ってあげましたよね。
初めて自転車に乗れるようになったときには、後で支えている手を離すのをためらいましたよね。
しかし、いつまでも後で支えていたり、補助輪が付いているままでは、自立できないのです。
子どもが、「自分自身で前に進むことを見守る」のも、「過保護・過干渉になって成長を阻害してしまう」のも、親次第というわけなのです。
中学生の勉強に親が、過保護・過干渉になることは、成長の阻害につながります。
そうならないためには、子どもにどうなってもらいたいかを考えることが重要です。
[quads id=1]中学生の子どもにどうなってもらいたいかを考える
親が子どもにどうなってもらいたいかというと、「自分で勉強するようになってほしい」というのが答えではないでしょうか。
勉強するように言わないと勉強しないけれど、勉強するように言っても反発されるというのは、中学生の親が悩みがちな非常に難しい問題です。
しかし、親が中学生の子どもの勉強に対して、どのように関わっていくのが良いのかを考える前に、中学生の子どもに、どうなってもらいたいのかを考えることが重要です。
なぜかと言うと、中学校の勉強だけでなく、その先、高校生活、その後の進路、社会人として生きていくことを考える必要があるからです。
社会に出るにあたっては、自分で自分のことを、きちんとこなせるようになる必要があります。
そして、その成長過程の段階である中学生のときには、中学生がするべきことである勉強を、自分で取り組めるようになってもらわなければ困りますよね。
つまり、ある程度の年齢に成長すると、自立してもらう必要があるということです。
中学生の生活や勉強を通じて、学ぶ内容自体も重要です。
しかし、それ以上に、取り組もうとする意志や取り組んだ経験というものは、もっと重要で意義のあることなのです。
ですので、中学生の子どもが自立するためには、過保護や過干渉になってはいけないのです。
小学生のときに、一緒に勉強したり、勉強を教えたり、答え合わせをしたりしていた保護者は要注意です。
そのままの感覚で、中学生の子どもと関わっていると、子どもの自立が芽生えるという成長を阻害してしまいかねません。
過保護や過干渉になってはいけないのです。
「自分で勉強するようになってほしい」の先にあるものを考えることが重要です。